クラシックD&Dやろうぜ!(導入編)

2013年02月

昼食を済ませ、午後の部に突入しました。
後半というかメインのダンジョン探索はココからです。

まずダンジョンマップ。
Jeluminus_Dungeon_01


部屋ごとに番号を振ったので、その番号の順に部屋の中を解説します。
基本情報:
ダンジョン内は「磨いたような床と壁面」で高さは3メートル以上はあり、さらに床面には塵も落ちていないように見えるほど清潔です。
また、若干の湿り気は感じますが、じっとりとした感じではなく、むしろ冷ややかなダンジョン内の空気と相まって快適な湿度のように感じられます。

※内緒の情報:
このダンジョンの扉は1箇所を除き全てカギは掛かっていません!また罠の類もありません!


1の部屋:
ここは前半でゴブリン退治をした場所。
奥のほうではキャリオンクローラーがモソモソとゴブリンの遺体を食しています。
インフラビジョンがあれば離れたところからでも何となく分かる感じで良いかと。
倒す選択もありますが、食事に集中している様子だし、面倒な相手であることもありスルーする方向で対応。 
南の壁面にある漆喰のようなもので塗り固められたくぐり戸はハンマーで打ち壊されてしまっています。
くぐり戸の間口は90センチ四方ぐらいの大きさ。

2の部屋:
1の方から通路を進んでこの部屋に入るときは「大きな金属製の重い扉」を押して開けるためSTRチェック(+2ボーナス)を行う。
そして、扉には角度が付いているのか、自動で閉まる機能が備わっています。
鍵は掛かっていないので閉まってしまっても問題ないのですが、ドキっとするでしょう。
扉を抜けた正面の壁に「四本腕の人型の怪物」のレリーフが彫り込んであります。 
旧王国語の上級文語を修得したキャラクターであればレリーフの下部に「四本腕の悪魔の想像図」と書いてあることが分かります。
先に進むためには奥にある扉を開けるしかありません。

十字路1:
2の部屋から進んだ先の十字路、南の通路の先についている扉からは「耳をつけてよく聞くと」ザーだかゴーだかの地下水路っぽい音が聞こえてきます。
その他の扉からは何も聞こえてきません。

3の部屋:
特に何もありません。
扉が入ってきたところを含め、3箇所付いています。
北東方向にある扉だけが少し形の違う、縦に長く、横幅の狭い扉です。
これはこの先の通路が狭いことが関係するだけで、特に仕掛けなどはありません。

4の部屋:
ここも特にありません。
他のと同じような扉が2箇所。 

5の部屋:
2の部屋の方から入ってきた場合、開いた扉が勝手に閉まってしまいます。しかもその扉の部屋に面した側にはドアノブのようなものは一切なく、隙間もほとんどないためにこじ開けることでさえ困難な様子です。
つまり一方通行ドアです。
入って来た側の対面に扉があります。
部屋の中にはテーブル1台と椅子4脚があります。

十字路2:
5の部屋を西に進んだ十字路ですが、特にこれといったものはありません。

6の部屋:
5の部屋と同様ですが一方通行ドアはありません。
テーブルと椅子も同じように配置されています。

7の部屋:
少し広い部屋です。
部屋の西側は棚が作られていて様々な道具や金属の板、掃除道具などがきれいに整頓されています。
入ってきた対面に扉があります。

8の部屋:
部屋の中央に蓋のされていない、人の背丈ほどもある「巨大な黄金の壷」が置かれています。
その傍らには、シーフ用の装備と衣服一式が無造作に転がっています。

9の部屋:
ここは東西の壁それぞれに壁面と平行に衣類を掛けるような長い棒が取り付けられています。
分かりやすく言うとウォークインクローゼットのような感じです。
入ってきた対面に扉があります。

10の部屋:
9の部屋と全く同じです。

11の部屋:
ここに至る通路は人一人が通る程度と狭く、階段を2度ほど上るようになっています。
小窓が開けられており、そこから1の部屋を見下ろすことができます。
インフラビジョンなどを用いれば、ちょうどキャリオンクロウラーが食事をしているあたりが見えます。 

12の部屋:
部屋というか地下水路が流れる断崖です。
水面までは6メートルはありそうな雰囲気。
普通の人には壁伝いに進むことは不可能ですが、シーフのみはクライムウォールの判定(+20)で移動が可能です。
部屋の大きさや形から、松明やランタンの明かりでは全体を明るく見ることが出来ないため、十字路1や6の部屋から入った場所から13の部屋の入り口は確認できません。

13の部屋:
この部屋に入る扉のみカギが掛かっています。
しかし簡単な構造のカギであり、シーフであれば(当然シーフツールさえあれば)特に苦もなあけることが出来ます。
部屋の中には3種類のアイテムが8つ程度づつ、各面に整理されて置かれています。 
アイテムは「ガラスのような素材で出来た剣」、「魔法使いの使いそうなワンド」、「柔らかい紐で編まれたネット」です。

これで各部屋の解説は終了。
次回はこれを運用してどういうシナリオになったかをお話します。 

プレイヤーさんが見るとネタバレでしかないのですが、とりあえず
このシナリオは1回だけで封印
という意味も込めて晒してしまいます。

条件1:参加PLは3~5人程度でキャラ作成から開始
条件2:PCは5人(不足分はNPCで補う)また職構成はバランス型(ファイター系2人+聖盗魔またはエルフ)が理想。
条件3:参加PCには事前に3d6*100のXP(ペナ・特典なし)を与える。レベルアップした場合はその処理もする。
条件4:ウェポンマスタリー導入。ファイターにはSK1つBS2つまたはBS4つの技能を与える。そのほかはBS2つ、デミヒューマンは扱える全ての武器がBS。
条件5:2段階イニシアチブ導入。実証段階なので適用は厳密には行わない。あくまでも両手武器での接近攻撃とそれ以外で分けて行動キャンセル対応や身代わりなどが効果を発揮するか確認する。

PLさんにCD&Dに未経験者がいた場合でも、分かりやすいように厳密な管理よりもお話の流れを優先しましょう!
実プレイ時はキャラクター作成がスムーズに進行してお昼ごはん前に準備完了、13時からシナリオ開始の運びとなりました。

まず立ち上げはお約束の街の出口に一番近い「冒険者の酒場」で出会うところから。
PCはいくらかの経験を経ているということにしてあるのでこの街にどういう理由でやって来たかも絡めるとやりやすいハズ。
ここで大まかなキャラクター同士の関係を決める。
そして初めての依頼、これも王道「ゴブリンに奪われた密書の奪還」です。
  • PTを組むことになったもののすぐにはいい情報もない、「夕方まで待てば仕事帰りに何かしらの情報を持った人がやってくることも多いので食事などして待ってるといい」などと酒場のマスターが言ってると程なくして依頼人登場。
  • 依頼人、多少怪我はしているものの元気。曰く「街にもうすぐ着くというところでゴブリン共に襲われて大事なしょr・・・、コホン、大事なモノを奪われてしまった。コレを取り返してくれる冒険者はいないか。
  • 酒場のマスターの紹介もあり、依頼を受けることとなった一行。大事なものが書簡であることと報酬について「奪われた際に身ぐるみはがされてしまった金品は持っていって構わない、また書簡が完全に無事、つまり封が切られてなければ更に謝礼をしよう」とのこと。酒場のマスターによると襲われた地点から森のほうにしばらく行くと洞窟がある、ソコを調べて見たらどうかと提案がある。期限は明日の夕刻まででよいということなので一晩宿泊して翌朝出発。
  • 街のゲートから1時間半ほどで奥に広い1部屋だけの洞窟。見張りのゴブリンが3匹、コチラが洞窟に足を踏み入れた時点でそのうち一匹は洞窟の奥に伝令に走る。この2匹を倒して奥に進むと先ほどの伝令を含めて「PT人数+3匹」のゴブリンがいる。うち一匹はリーダーで2HDを持つ強敵。
  • こいつらを倒すと洞窟の奥まったところにキラキラと光るお宝がある。よく磨かれた「銀貨80+1d20枚、金貨5+1d6枚と150gp相当の金のブレスレット及び100gp相当の水晶の塊」である。
  • ココをどれだけ探しても目当てのものは見つからない。ゴブリンのリーダーを尋問するか習性について把握している可能性のロールに成功すれば書簡のようなものはゴブリンには価値がないのでゴミとして捨てられていることが分かる。
  • ゴミを掻き分けて探すことになる。器用さと気付くかどうかなのでWISとDEXの両方のロールを行う(状況しだいではすぐに見つかっても構わない。)その際に「両方のロールに失敗した人の誰か」がゴミを大きく書き分けた際に洞窟の壁面に「漆喰のようなもので塗り固められた90cm程の高さのくぐり戸のようなもの」を発見する。漆喰のようなものは厚く塗られている上に時間が経っているのでちょっとやそっとでは崩れない、それ用のハンマーか何かが必要。
  • ひとまず書簡を見つけることに成功したPTは王国の蝋印で封されていることに気付く。ここで書簡を開けることを選択した場合は中に「現王が逝去した後の遷都について画策している人物」の存在に気付くことができるが、さほど意味はない。またその場合は追加報酬がなくなる
  • 酒場に戻り、夕刻まで待つ間、起こったことをマスターに報告する。聞き耳を立てているシーフがいるのだがPTは気付かない。そして依頼主が現れて礼を言い、封が切られてなければ報酬として一人50gpを用意してくれている。その様子を横目に見ながら店を出て行く4人組の別PT。
  • 傷を癒したり、魔法のリチャージがあるので翌朝、ハンマーを購入して再び洞窟へ向かう、そこには既に叩き割られたくぐり戸の残骸と重そうなハンマーが転がっているのである。
というのが前半部分というか導入ですね。↓洞窟こんな感じ。
BlogPaint

実プレイ時は戦闘でスリープの呪文が功を奏して戦闘処理がほぼない状況になり、一旦XPとレベルアップ処理をしておよそ1時間でここまで終了しました。
さてこの後どういう展開なのか。
次回の更新をお楽しみに!

2013/02/17、山口県某所で行われたTRPGコンベンションにDMとして参加してきました!

プレイヤーさんは5人ほど、経験者も未経験者もいる状況で、午前中はキャラクター作成、午後からは冒険開始のお約束、「ゴブリン退治」に出かけ、そこから奥に拡がってるダンジョンの探索という王道中の王道シナリオでした。

PLさんたちからの許可をもらってないのでリプレイの掲載などはできませんが、この為に作ったシナリオなどはそのうち整理して公開したいと思います。

なんにしても数年ぶりのDMは「緊張した」の一言でした。
まずもって最初のDMからのプレゼンで噛みまくっていましたから!

PLさんたちからは楽しかったとのお言葉をいただきましたが、何より一番楽しんでいたのはきっとDMの私でしょうね。
ええ、すっごく楽しかったです!

次回以降のスケジュールも出ているので、これに参加できるように(DMとして参加するかは分かりませんが)諸々調整をしようと思います。

参加された皆様、スタッフさん、お疲れ様でした!

今となっては入手不可能な、大事な大事なルールブック。
読めば読むだけ痛んでくるのはこれはもうどうにもなりません。

コピーしてそれを読めば? 

そうですね、個人的な利用であれば(グレーゾーンとはいえ)問題なさそうだしそうしましょう。

今回は最も簡単な方法で「ルールブックをキレイにバックアップする」ことを考えます!

まず必要なもの
ルールブック(当然!)
パソコン(普通に動くもの)
スキャナ&プリンタ(複合機でOK)
フォトレタッチソフト(フリーソフトで十分です)
以上です。

ルールブックについての基本情報。
クラシックD&Dの冊子は二つ折りになった状態で「レターサイズ」という大きさ(実際の実際は少しだけ小さいっぽい)で見開きにすると「タブロイドサイズ」という用紙サイズになります。 
真ん中でステープルで止まっていますがコレは鉄にメッキしてあるものなので「錆びます」。
用紙は二つ折りしてから断裁するので真ん中に行けば行くほど左右のサイズが少ーしだけ小さくなります。

スキャナの必須条件。
A4サイズが読み込めるものは大概レターサイズも、A3サイズが読み込めるものはタブロイドサイズも読み込めるはずです。なのでサイズに関しては問題ありません(今回はA4での解説)。
読み込みに際しては300dpiのグレースケールで読み込めるものであれば問題ないので、ほとんどのスキャナは大丈夫でしょう。
表紙はカラーで読みこみますが、上記のスペックであれば問題ないはずです。
今回の解説ではフラットベッド式スキャナ(コピー機のようにガラス面に挟んで読み取る方式)を用います。
シートフィーダ式のスキャナは続きで補足します。

プリンタは何でもいいです。
インクジェットの場合、専用紙を使うと仕上がりがとてもきれいですが、両面印刷対応の用紙は高いので悩みどころ。
家庭用レーザープリンタは用紙を問わずきれいですが、なかなか持ってる人も少ないと思います。
表紙の傷などを消して出力する場合はやはりインクジェットと専用紙がきれいに出力できます。
耐水性の面ではレーザープリンタでの出力が優勢です。
この辺はそれぞれで持ってるものを使いましょう。

手順1
ルールブックをばらそう!
いきなりアツい展開ですね、でもこれはルールブックをこれ以上痛めないためには必要なのです。
※素手での作業はご注意ください!
ルールブックの真ん中を開いてステープルの曲がったところを垂直に立てて、反対(表紙)側から抜きます。
2箇所止まっているので2つともはずしましょう。
ステープルが錆びてれば、同じサイズのステープルが使われているフリーペーパーか何かから取ってきて交換してもいいと思います。
なんにしてもラジオペンチがあれば作業が捗るでしょう。 

手順2
ルールブックを読み込もう!」 
どんどんスキャンしていきます。
スキャンしたら分かりやすい名前をつけて保存していきます。
例)「BS_PL_01.jpg」や「MS_DM_20.png」等
スキャナの押さえ板の部分にスプリングの入っているモノだとルールブックについたカーブがそのままスキャンされてしまう場合があります。
その際はニッセンのカタログを白い紙でくるんだものを押さえに使うといいかもしれません。
実際はニッセンのカタログでなくても重量があってA4程度のものであれば何でもいいです。
取り込みが終わったルールブックは元のように綴じ直しておきましょう!

手順3
取り込んだ画像を補正しよう!
 フォトレタッチソフトで目立つシミや汚れを取り除き、スキャンで写りこんだ裏のイラストが透けたヤツを消していくのですが、まず最初に「画像の明るさ」と「画像のコントラスト」をいじってパリっとした画像を作ってからがいいと思います。
バッチ処理(自動的に指定した作業をやってくれる機能)がついているソフトだと作業がすぐに終わります。
次に画像をA4サイズに変更します。
横幅がA4よりレターサイズの方が少し広いのですが、ルールブック上はほとんど「余白」の範囲内で納まります。
この際、ルールブック各ページの上のほうにある線を基準に配置すると最後の仕上がりがきれいになります。
また線の上にあるページカテゴリの文字が寄っている方に少し寄せた状態にしておくほうが、最後に閉じるときに失敗が少なくなります。
つまり綴じ代を考えてページを作るという事です。
元のページ(※複製対応で落書きを入れてあります
BlogPaint

補正
BlogPaint

A4にレイアウト変更
BlogPaint


最後にもう一度目立つ傷や汚れなどを消せば完了、保存します。
この時に奇数ページと偶数ページで分けておけば後の印刷が楽になります。
また画像の圧縮は余りかけないほうがいいでしょう。
■圧縮なしの画像例
04縮小300dpi圧縮なし


■中程度の圧縮
05縮小300dpi圧縮中程度


■最大圧縮
06縮小300dpi圧縮最大
JPEGの場合、拡大して見ると強く圧縮をかけたものほどモワレと呼ばれるノイズが多く乗っています。
拡大+補正でわかりやすく。
圧縮の影響
これがプリントアウトの際、出てしまうと少々汚くなってしまうのです。
ちなみに150dpiに縮小したものはコチラ。
07縮小150dpi圧縮なし
300dpiと150dpiでは実際の家庭用プリントで、普通紙に印刷した場合はそれほど差は出ません。
カラーのページだと圧縮によるノイズが出やすいので高圧縮の300dpiよりは非圧縮の150dpiのほうがきれいなプリントになることもあります。
このあたりは試して見てもいいかもしれませんね。
これらをスマホやタブレット端末なんかで見る場合は300dpiの画像だと「重くて開くのに時間がかかる」ことがあります。そういった場合は割り切って150dpiで作ってしまうのも手です。

手順4
印刷しよう!
印刷していきます。
両面印刷したいので自動両面印刷機能が付いていない場合、初めに奇数ページだけを全て印刷し、それを再度差し込んで偶数ページを印刷すれば乾燥時間も取れ、手数も楽になるはずです。
この際、表紙のカラー印刷(とEXルールの青いページ)以外のモノクロページは黒インクのみで印刷」というオプション設定があればこれを利用したほうが文字がきれいに仕上がります。
全部印刷できたらページ立てをチェックして次へ。

手順5
綴じる&仕上げ!」 
もし手に入るのであれば「コールドラミネートシート(図書館の本などに貼ってある透明のシート)」を表紙と裏表紙に張り込むといいでしょう。
ただし、インクジェット専用紙は表面をコーティングされており、こういった類が剥がれやすい特徴があります。
少し折り返して貼るか、使用する用紙がどの程度のものなのか事前にテストするといいと思います。
ココまで手順通りにやれば、キチンと綴じ代があるはずなので、そこを数箇所(上下から1.5cmと中央の3箇所をオススメ、手順は真ん中を最初に!)ステープラー(ホッチキス)で綴じていきます。
専用のりを使った製本機などがある人はそれもいいでしょうね。
ステープラーは少し大きめの「3号針」が使えるものが100均などでありますから、この際買っちゃいましょう!
これも針がステンレス製のほうが錆びなくていいのですが、ちょっとお高い。
綴じ終わったら、針の先が飛び出ていないか確認してください。
怪我の元になるのでこれは念入りにペンチやプライヤ、金属製の棒などでしっかり押さえましょう。 
ここから更にきれいに仕上げるにはルールブックに合わせた色の製本テープを貼り込むといいでしょう。

以上で完成です!

どうです?簡単でしょ!?続きを読む

※今回はダンジョンマスター向けの記事内容です。

クラシックD&Dにおいて公式ワールドといえば「惑星ミスタラ」であることは以前にお話した通り。
しかしながらコレを導入するに当たり、様々な追加サプリメントを導入する必要があり、導入したとしても難解で膨大な資料を運用することは非常に面倒です。
そこで、お金の無い少年だった自分はオリジナルワールドを創ろうとしました。

実際創ってみて、それで遊んでみても数回使用しただけで捨てられる世界
そんな経験したことはありませんか?
それには、実は理由があったのです。

その理由こそが

風呂敷を拡げ過ぎること

であることに気付くのにかなりの年数を要しました。
賢明な人であればすぐに気付くのでしょうが、なにぶん愚かしさの申し子たる私、延々と世界を創っては捨てを繰り返していました。

そこで初心者DMに向けて、誰にでも出来る「捨てなくて良い世界の創りかたをちょっとだけ解説してみましょう。


心得その1
地図を描く際はまず狭い範囲を固めることに注力すべし!

全球図から描いてしまうと埋めるのが大変な上に、「死に設定」となる箇所が多く出てきます。
これはそれらを埋めていく作業で飽きてしまい、結果無駄な労力になる可能性が高く、世界が中途半端な段階で終わってしまうことを防ぐための措置です。

まずはホームタウンとその周辺、そして舞台となる国についての設定だけを決めることをお勧めします。
隣国との関係や世界のどのあたりに位置するといったことは、そういった所を創ってから付け足せば問題はありません。
極端な話、プレイヤーに影響が薄い箇所は削ってしまっても良いと思います。
序盤はホームタウンの宿や酒場とダンジョンだけでも冒険は成立しますからね。
キャラクター達が成長して、色々と動き回りそうになったら、近隣の街や村、王国であれば王城などの設定を盛り込んでいくやり方が良いでしょうね。
キャラクターと共にワールドも成長していく。
これが理想です。
最後にもう一度、「最初から完璧な世界を創ることはしない」ことを心がけましょう。


心得その2
多神教世界は面倒くさいぞ!

でも考えるのは楽しいですね。
そういうときは、多神教の中の1柱のみの信仰というパターンもあります。
逆にひとつの神に複数の宗派というパターンもあります。
そもそも神様のいない世界だって創れるのですが、クレリックという存在的にあったほうがいいでしょう。

そこでもっとも管理する手間が省けるのが「この世界の人は一つの神を信仰している、教義の解釈でローフルやらなんやらの教会(寺院)に分かれているという一文だけで宗教を論じ上げてしまうことでしょう。
これであれば神様同士の関係や各信者同士の関係を考える必要は少なくなるでしょう。
こういうところで楽をして他の部分に注力するほうが結果的に良い世界が出来上がるハズです。
もちろん多神教の神様を考えたりするのも楽しいですよ。
でも、それはDMの脳内の一人遊びに過ぎない、つまりプレイヤーには理解できない可能性が高いことを肝に銘じておきましょう。 
まとめるなら「宗教関係はシンプルに!」です。


心得その3
デミヒューマンの扱いは慎重にすべし!

クラシックD&D的にはデミヒューマン3種はプレイヤーが使えるクラスとして設定されています。
例えばDMがエルフの村が舞台の冒険を始めようと思えば、登場するのはエルフがメイン、プレイヤーキャラクターもきっと人間ではなくエルフになるでしょう。 

ということで、人間の街をホームタウンにして冒険を展開していく場合、デミヒューマンの生息数は少なく設定しておいた方が良いのかもしれません。
人里はなれた場所で独自の社会で生活している彼らと、人間たちのと接点は余り多くないはずです。
そもそも人間とは違った思考をするデミヒューマン達を多数登場させると、DMの処理が増えて大変になります。
経験の少ないDMであれば、デミヒューマンは希少な存在として扱う方が失敗が少なくて済むはずです。
もちろん経験をつめば、人間もデミヒューマンも入り混じった世界だって創れるでしょう。
言い方はアレですが、最初のうちのデミヒューマンの扱いは「種子島に漂着したポルトガル人ぐらいの雰囲気でも良いと思います。 


心得その4
なんでもかんでも一人でやらない!

DMだから全部を創らなければならないなんてことはありません。
詰まったときは一緒に遊んでいるプレイヤーさんたちと話しながら、アイデアを頂戴することだってとても重要な要素です。
また、同じ世界を複数人で築き上げていくこともあるでしょう。
その場合も情報の共有と認識の平均化が必要です。
誰かが勝手に突っ走って、世界にヘンテコな設定を盛り込む前に、キッチリ断るのもDMの役目です。


心得その5
飽きてきたら別の国を創っちゃうのもアリだ!

どうしても設定云々で煮詰まってくることもあるでしょう。
そういうときは今創っているものにこだわらず、別の国を創ってみましょう
同じ世界の離れた大陸にある国でも良いし、今創ってる国の隣国だって構いません。
その作業をやっているうちに元の国に盛り込みたい要素も出てくることもあります。
発想の転換は必要です。
しかし世界を創るという同じ線上で違うことをやれば、その世界の将来的な拡張にも繋がる可能性があります。
これまでの作業を無駄にしない為にも重要なことです。
全て繋がっていることを意識することが世界の拡張を容易にするキモである」ことを忘れないでください。

続きを読む

今回は短めにまとめます。

クラシックD&Dでは基本的に「硬貨」を使用して取引云々を行います。
いくつか種類があるのですがその中で最も使用頻度が高いであろう硬貨が「金貨」です。
その重さが1cnとなり、これがかさばらないものである場合45g(0.1パウンド)ということに公式でなっているので、現在(2013/02/01)のレートで5,000円ちょいなので、単純計算で「¥225,000」強ということになりますね。 

え?そうじゃない?

そうです、そうじゃないんです。 

金貨に使用している金の純度も違えばその世界における金の産出量も違います。
ということで我々の知っている「金という金属」と同じであるけれど、価値は全く違うものである可能性があるということです。

コレを踏まえて物品価格を見ると通常食が5GPとあります。
(物価を考えるのに困ったときは食事の価格を基準にすればどうにかなると思います。)
これが7日分と考えると1日約0.7GP、1食あたり500円ぐらいかなぁと考えると1日3回食事をとって1,500円でこれが7日分なので10,500円となり、これが5GPなので1GPは約2,000円ぐらいであろうと思われます。

バックパックも5GPなので約1万円の商品ですね。
なかなか良い物のようです。
とりあえずベーシックあたりで最も高価なものが「プレートメイル」の60GP、これはなんと12万円相当の高額な代物です!

とまぁこういうのは置いておいて、実際のところは「銀貨1枚が当時(1980年前後)の1USドル」が正解です。
そういうことなので金貨1枚で2,000円分というのはあながちハズレでもない雰囲気ですね。

現代社会においては金というのは「財テク」用の商品としての価値が高まっているということで、クラシックD&Dにおいて使用する金の価値というものはそれほど高くはないということをご承知ください。

なお、貨幣経済が整備されている世界を作ったのであれば、このあたりの価値も変わってくると思います。
それこそ金貨1枚で225,000円なのもアリかもしれません。
その際は物価の設定も細かく調整する必要があるかもしれませんね。
続きを読む

このページのトップヘ