クラシックD&Dやろうぜ!(導入編)

カテゴリ: ルールの検討

これは古本屋さんで今でも(比較的)安価に手に入るから、新和版が手に入らない人には強くお勧めします!

DMやらないのならば第一巻(?)の「プレイヤーズ」だけでいいですしね。

読み易いとか読み難いとかはあるでしょうが、内容的には前版のエキスパートルールの途中まで+アルファといったところなので、ズバリ初心者向けです。 


んで、巻末のほうに「技能(選択ルール)」ってのがあります。 
これが新和版というか前版にはなかった内容のものです。
現行の諸ルールにも盛り込まれてるいるので、よく知っているって人も多いと思います。

が、しかし!これは選択ルールということで与えられているルール。
DMの判断で採用したり採用しなかったりできるルールという位置づけです。
以前述べたウェポンマスタリーや個人イニシアチブ、詳細エンカンブランスなどと同じですね。

DM的にはコレを採用することで昨今の(システマチックな)TRPGから入ってきたプレイヤーに「プレイさせ易い」環境を構築することができます。
むしろ技能でがんじがらめにしたシステム上で遊んでいた向きにはクラシックD&Dの「技能ルール」はなんとも物足りないぬるいものに映るでしょうが。
その他にもキャラクターに個性を持たせるのも容易になるでしょう。

(※ここから老害発言)
しかしながら、個人的に思うことは「技能ルール」はクラシックD&Dの良いところを消してしまう悪魔のシステムではないかと考えます。

その昔、D&Dと双璧をなすファンタジーRPGとしてルーンクエスト(以下RQ)というものがありました(まだあります)。
このRQはベーシックロールプレイングというシステム(通称d%システム)の上に成立しているゲームで、当時は「精密なルールを有した上級者向けのRPG」という雰囲気を醸しておりました。
最近ブームのクトゥルフの呼び声(CoC)もこのシステムですね。
なのでそっちからTRPGに入ってきた人にはRQは受け入れ易い内容であろうと思います。
詳しく解説し始めると年が明けてしまうので割愛しますが、要は技能成否判定でゲームを進めるのはRQのほうが「キャラ作成は面倒だけどプレイは楽」という感じでした。

クラシックD&Dはデータを参照して処理していくことよりも会話や雰囲気によって物事を進めていくのに適したシステムであろうと考えます。
「技能ルール」は非常に面白い選択ルールですが、(あくまで個人的には、)コレを採用しないほうがよりクラシックD&Dっぽさが出ると思います。
それに加えてなんでもかんでもWIS判定とDEX判定ではなく、1d10で5以上(能力修正を加算する)とかの判定方法もご利用ください!ということが今回の最終結論です!続きを読む

今回は短めにまとめます。

クラシックD&Dでは基本的に「硬貨」を使用して取引云々を行います。
いくつか種類があるのですがその中で最も使用頻度が高いであろう硬貨が「金貨」です。
その重さが1cnとなり、これがかさばらないものである場合45g(0.1パウンド)ということに公式でなっているので、現在(2013/02/01)のレートで5,000円ちょいなので、単純計算で「¥225,000」強ということになりますね。 

え?そうじゃない?

そうです、そうじゃないんです。 

金貨に使用している金の純度も違えばその世界における金の産出量も違います。
ということで我々の知っている「金という金属」と同じであるけれど、価値は全く違うものである可能性があるということです。

コレを踏まえて物品価格を見ると通常食が5GPとあります。
(物価を考えるのに困ったときは食事の価格を基準にすればどうにかなると思います。)
これが7日分と考えると1日約0.7GP、1食あたり500円ぐらいかなぁと考えると1日3回食事をとって1,500円でこれが7日分なので10,500円となり、これが5GPなので1GPは約2,000円ぐらいであろうと思われます。

バックパックも5GPなので約1万円の商品ですね。
なかなか良い物のようです。
とりあえずベーシックあたりで最も高価なものが「プレートメイル」の60GP、これはなんと12万円相当の高額な代物です!

とまぁこういうのは置いておいて、実際のところは「銀貨1枚が当時(1980年前後)の1USドル」が正解です。
そういうことなので金貨1枚で2,000円分というのはあながちハズレでもない雰囲気ですね。

現代社会においては金というのは「財テク」用の商品としての価値が高まっているということで、クラシックD&Dにおいて使用する金の価値というものはそれほど高くはないということをご承知ください。

なお、貨幣経済が整備されている世界を作ったのであれば、このあたりの価値も変わってくると思います。
それこそ金貨1枚で225,000円なのもアリかもしれません。
その際は物価の設定も細かく調整する必要があるかもしれませんね。
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赤箱(TSR/新和版)とルールサイクロペディア(TRS/電撃文庫版)のCD&Dはほっとんど同じなのですが、若干の差異があります。
異なったルールブックを所持している人たちが一緒になって遊ぼうとすると、そこのところの溝を埋めるという作業が出てくると思います。

んで、どこを調整する必要があるのかというと、 

・カリスマの修正値(反応修正)が赤箱だと「-2~+2」なのがRCPだと「-3~+3」と他の能力値の修正と同様になる。
・選択ルールの選択ルールである個人イニシアチブのデクスタリティ値によるイニシアチブロールの修正が赤箱だと「-2~+2」なのがRCPだと「-3~+3」となる。
・RCPではいくつかの装備品が追加されている。(衣類などがメインだが、武器にも「セスタス」が追加、常用動物に「ポニー」が追加など細々とあるので注意)
・RCPでは選択ルールとして「技能ルール」が加えられている。


などなど、もっと掘り下げていけば細かい点で違う箇所は出てきますが、直接プレイに影響しそうな部分はこんなところです。

このうちの「技能ルール」については賛否両論あると思います。
個人的には技能ルールを使用するなら他のシステムを使用する方が精密性もあるのでCD&Dには必要ないかなぁと思います。しかしキャラクターの背景などのフレーバーとして用いるという使い方もあるとも思います。
なので存在そのものは否定しませんし、導入することでプレイしやすくなるなら導入するのは有りでしょう。

これらの変更点のどちらを使用するかというのは概ね、「DMに裁量権がある」ということは言うまでもないことでしょう。
なのでDMは使用するルールを所持していないPLがいれば差異のある点をを解説し、必要があれば資料を配布すれば良いと思います。
逆を返せば、それだけでどちらのルールでも遊ぶことができるのがCD&Dなのです。

つまり赤箱を持っていない人だって、例えば近所の古本屋にある文庫本のRCP「プレイヤーズ」さえ購入すれば赤箱のルールで遊ぶことができますし、だんだんと慣れてくれば、持ってる人に見せてもらうなどすれば文庫版で解説されている上限レベルを超えて遊ぶことは可能なのです。 


と、ここまで書いて実はコレが本題ではなかったりします。
では本題は何かというと、
「WoC社のCD&D公式PDF販売サイト」においてルールサイクロペディアに引き続き、赤箱がPDFで販売が始まった!」
ということなのです。

当然(?)英語版のみのPDFですが、現在出版されていないモノが再び読めるようになったということは非常に大きいことだと思います。
RCPも赤箱(のPL用とDM用あわせた額)もともに10$弱という価格です。
ボリューム的には断然RCPのほうが大きい(人としての最終レベルまで網羅されている)のですが、ちょっと文字が多く気軽に読むという感じはありません。
赤箱はやはり独特の雰囲気があったり、ソロアドベンチャーが付いていたりしてナカナカに魅力的です。

今後もエキスパート、コンパニオン、マスターと販売されるのでしょうか。(現時点=2013.07.28、ではわかりません)
日本語版については、商業的にペイできない+電子書籍の権利関係がややこしいこともあり、再販やPDF販売はおそらくないでしょう。

それでもいつの日か、(公式に)日本語でイモータル遊びができる時はやってくるのでしょうか。

多分無理。 

と、うまくいかないのが現実ですよねー。

更新をサボっている間にD&D5版(CD&D5版=RCPじゃないよ)もボチボチ発売され始めています。
んで、この5版の基本的な部分が無料公開されています。
その名も「Basic D&D」。
これまで英語圏(少なくとも北米)では我々の言う「クラシックD&D」を「Basic D&D」と呼んでいましたが、ココに来て遂にその呼び名までブン取られた形になりました。
クラシックの火は消滅していくのみなのでしょうか。

とまぁそんなことは大したことではありません。
この5版、これまでの3~4版と何が違うかと言うと、4版まではAD&Dのルールから進化していったモノだったのですが、最新版は何故かCD&Dの大々的にフィーチャーしてるのです。
無料公開分の「Basic」には4つの種族、4つの職が使えるようになっています。
それは、ドワーフ、エルフ、ハーフリング、ヒューマンであり、クレリック、ファイター、ローグ、ウィザードであるのです。
なーんか、匂ってきますねー。

そんなこんなで、新版D&D、皆さんも読んでみて下さい。無料だし。
但し現時点では英語のみの提供となっています。

で、コレを読んでるといろいろとクラシックのほうにフィードバック(時代の逆行を試みる神への冒涜とも言える行い)できそうな「システム的なルール」がいくつか見当たります。
各種判定時のd20を2個振って有利状態だったら良い方を、不利状態だったら悪い方を取るといったことや、キャラクターが冒険に至る背景を決定して、ソレに沿うナイスなロールプレイにはDMからステキポイントが与えられて、ステキなことに使えるとか、(3版からありましたが、)能力値チェックに変わるディフィカルティクラスによる判定とか、いろいろあります。

ハウスルールの範疇で、CD&DとD&D5eを混ぜて遊ぶのはアリかもしれない、と思う盆休み初期でありました。 続きを読む

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